2023年7月8日と9日に株式会社RUDDER(ラダー)さんのウイスキーのテイスティング会が愛知県名古屋市のBARBARNS(バーバーンズ)さんの店舗を会場にして開催されました。
バーの店舗での開催であるため、大人数で1回でまとめて開催というわけにもいかなく、4部制にして参加人数を分けての開催となっていました。
今回のテイスティング会は運営サイドであるバーンズのマスター曰く「満員」とのことでラダーさんのウイスキーの人気の高さを物語っていましたね。そして今回のラインナップは参加費に見合うどころか、本数も内容的にも参加費以上のウイスキーを飲むことができる非常に有り難い会でしたね。
とりあえず全部の集合写真(それでも多いですが)を掲載していますが、全部で29本!バーンズさんで行われた過去のテイスティング会の中でも最大本数ではないかと言っていましたね。
(・・・ということは参加者が全部飲もうと思ったら最大で29本×10mlで290ml、通常バーで提供されるショット換算でほぼ10杯分!よほどの酒豪でもないかぎり約3時間でこれだけ飲めば行動に支障が出ること必至!なので、マスターもそこらへん充分注意して飲んでくださいと警告していました)
では、ウイスキーの紹介といきたいと思いますが、まずは特徴的なラベルが結構あったので、写真を並べていきたいと思います。
では、29本全ての簡略かつ感じた順番でコメントしていきます。(まぁ毎度のことながら私の感じたものをコメントしているだけですので、人によっては感じ方が違うのを否定しませんよ)
1.RUDDERオリジナル ART SESSION CLASSIC ダルユーイン、23年、1997年蒸留、50.9度
香り:スパイス、ちょっとウッディ、フルーティー
味:スパイス、ちょっとウッディ、濃いめのフルーティー、ちょっと酸味
2023年9月販売予定のそこそこ長熟のダルユーインですが、これは結構特徴的なダルユーインといえましたね。
2.RUDDERオリジナル ART SESSION CLASSIC グレンギリー、13年、2008年蒸留、54.4度
香り:ハーブ、結構爽やかな香り、すっきりフルーツ、ちょっと甘さ
味:ハーブ、ちょっとグラッシーな感じも、ちょっとウッディ、ちょっとフルーティー、ちょっとコクっぽい
グレンギリーなんですが、なんかこれも特徴的でしたね。
3.RUDDERオリジナル ART ABSOLUTE CHOICE キルダルトン、13年、2009年蒸留、58.6度
香り:ピート、スモーク、オイリー、ちょっとフルーツ
味:ピート、ハーブ、スモーク、ジンジャー、ちょっとウッディ
キルダルトンはアードベックのことですね。(これに関してはティースプーンじゃなくて、ただ単に名乗ってはいけない理由があるらしいですね)アードベックではありますが複雑味があって美味しかったですね。
4.RUDDERオリジナル ART ABSOLUTE CHOICE キャメロンブリッジ、45年、1974年蒸留、37.6度
香り:バランス型、いろいろ感じたけど、突出する感じはなし
味:味もバランス型、やはり突出する感じはあまり感じない
グレーンウイスキーの、それもかなりの長熟なんで特徴的な部分が出てない感じになってたように思います。ただグレーンなんでこれはこれでありなのではないでしょうか。
今回の中では最長熟ですね。
5.The Maltman “FRONTIER” マノックモア、14年、2008年蒸留、53.1度
香り:バランス型シェリー、ウッディ、ちょっとフルーティー
味:スパイス、甘さ、ウッディ、ちょっとタンニン、ダークフルーツな感じ
マノックモアのシェリー樽バージョンですね。良いシェリー感でしたね。
6.The Maltman “FRONTIER” ベンネヴィス、22年、1997年蒸留、48.9度
香り:バニラ甘さ、酸味フルーティ、うっすらウッディ
味:ちょっと酸味強めフルーティー、甘さ、ちょっとねっとりする感じ、ちょっとスパイス
1996年蒸留の良さが有名なベンベヴィスですが、この蒸留年でも結構バランス良く、程よくフルーティーでしたね。
7.The Maltman “FRONTIER” ベンネヴィス 9年、2013年蒸留、54.1度
香り:フローラル、ちょっとスパイス、うっすらフルーツ
味:ペッパー、フルーティー、甘さ、ちょっと酸味、ミネラル感もあり
連続で同じ蒸留所でしたが、これは結構味の感じが違いますね。これはこれで良かったですよ。
8.The Maltman Inspired TRICKSTAR ブレンデッド、38年、1984年蒸留、41.8度
香り:ラベンダー、フローラル、パフューミー、ちょっとフルーツ
味:ラベンダー、フローラル、フルーティー、クリーミー
ブレンデッドなのに蒸留年が記載されている珍しいウイスキーですね。かつブレンデッドなのにパフューミーも感じという珍しい感じが良かったですね。
9.Distillery Bottling FOR RUDDER ティーリング、17年、2003年蒸留、55.4度
香り:フルーティー、オイリー、ちょっとウッディ、ちょっと酸
味:スパイス、ちょっとチョコレート感、紅茶、フルーティー、ちょっとタバコ感もあり
今回唯一のアイリッシュですね。白ワイン樽カスクということもあって変わり種ながらも良い感じでしたね。
10.Distillery Bottling FOR RUDDER グレンファークラス、11年、2009年蒸留、59.2度
香り:カカオ、ビター、ちょっとウッディ、ちょっとオイリー
味:酸味フルーツ、スパイス、甘さ、ハーブ感
ファークラスでシェリー樽というオフィシャル寄りの構成していますが、シェリーのバランスも良く、美味しかったですね。
11.Bar Caol Ila 20TH ANNIVERSARY ボウモア、26年、1996年蒸留、52.9度
香り:穏やかピート、ちょっとスモーク、甘さ、フルーティー
味:ピート、ちょっとスモーク、フルーティー、甘さ、ちょっと酸味
東京都のバー、バーカリラさんの20周年記念アニバーサリーボトルですね。アイラ系ウイスキーですがかなり複雑で美味しかったですね。
12.RUDDERオリジナルラム“REQUIEM” ポートモーラント、25年、1997年蒸留、50.3度
香り:エステル、メンソール、濃い甘さ、ちょっとフルーティー
味:オイリー、ちょっとスモーク、紅茶、タール、エステリー
ポートモーラントというガイアナのラムですね。ウイスキーだらけの中でラムが3本あったんですが、どれも濃くて、なかなか異色っぽかったですね。
13.RUDDERオリジナルラム“REQUIEM” ロングポンド、15年、2007年蒸留、56.5度
香り:エステル、エナメル、ウッディ、オイリー、ちょっとフルーツ
味:甘さ、フルーティー、ソルティ、ちょっとフルーティー
こちらはジャマイカラムですね。バランスは良かったです。
14.RUDDERオリジナルラム“REQUIEM” ニューヤーマス、27年、1994年蒸留、56.8度
香り:シガー、オイリー、ウッディ、ちょっとフルーティー
味:甘さ、シガー、フルーティー、エステル、ちょっとハーブ
ニューヤーマスという聞き慣れない名前ですが、これもジャマイカラムですね。そしてバランス良かったです。
15.HOGSHEAD ベンリネス、11年、2011年蒸留、48.0度
香り:穏やかフルーティー
味:フルーティー、スパイス、酸味、ちょっとコクっぽさ
ここから21本目までHOGSHEADというオランダのインディペンデントボトラーの初上陸の6本ですね。度数は一律48度に調整されてはいます。(1本だけ違ってました)ほぼ全てに言えますが、バランスは良かったですし、それなりに特徴的でしたね。
16.HOGSHEAD ベンリネス、10年、2012年蒸留、48.0度
香り:ちょっとウッディ、ちょっとタバコ感、ちょっとフローラル
味:スパイス、甘さ、コーヒー感、ちょっとコクっぽさ
同蒸留所が2本連続で来ましたが、こちらはルビーポートオクタブ樽フィニッシュなんで別方向の味わいになっていましたね。
17.HOGSHEAD カリラ、13年、2008年蒸留、48.0度
香り:ピート、スモーク、酸、ちょっとフローラル
味:スモーク、ピート、ソルティ、ちょっとフルーティー、酸、ちょっと苦味っぽさも感じる
カリラらしさもありましたが、そこそこ複雑味もあって結構良かったです。
18.HOGSHEAD ダルユーイン、6年、2016年蒸留、48.0度
香り:濃いフルーティー、ちょっとウッディ、ちょっとタバコ感
味:蜂蜜系の甘さ、スパイス、甘さ、ちょっとハーブ感
アモンティリアードオクタブ樽フィニッシュなので、結構特徴的なダルユーインでしたね。
19.HOGSHEAD ルーアックモア、11年、2011年蒸留、57.1度
香り:スモーク、ピート、ウッディ、ちょっとフルーティー
味:スパイス、スモーク、フルーティー、甘さ、酸味
48度で調整されていると言いましたが、これは違ったようです。ルーアックモアはグレンタレットのピーテッドですが、奥に複雑さがあったのでバランス的には良かったです。
20.HOGSHEAD リンクウッド、8年、2014年蒸留、48.0度
香り:リンゴ、スパイス、ペッパー、ちょっと甘さ
味:バニラ甘さ、フルーティー、酸味、スパイス
このリンクウッドは結構キレイに味がまとまっていて結構良かったです。
21.HOGSHEAD ストラスミル、11年、2011年蒸留、48.0度
香り:麦、ちょっと酸、ちょっとオイリー
味:オイリー、麦、ちょっとウッディ、レモン、ちょっと甘み
素直なウイスキーというか、こちらも結構キレイなのバランス良さもあって美味しかったですね。
22.FERG&HARRIS スペイサイド(リンクウッド)、12年、2010年蒸留、55.7度
香り:良いシェリー感、甘さ、麦、ちょっとハーブ
味:バランスシェリー感、ウッディ、甘さ、ダークフルーツ、ちょっとハーブ
20本目のリンクウッドと違って、こちらはペドロヒメネス樽なんで、かなり特徴的な味でしたね。
23.Spheric Spirits シークレットスペイサイド、23年、1998年蒸留、55.5度
香り:ウッディ、ハーブ、フルーティー
味:フルーティー、酸味、フローラル、華やか、甘さ
シークレットですが、グレンリベットとのことです。ドイツのボトラーズのものですが、バランスは良かったですね。
24.Highlander Inn 美味しいウヰスキー 28年、44.5度
香り:フローラル、ちょっとフルーティー
味:フローラル、フルーティー、甘さ、ちょっと苦味?
ハイランダーインのオーナーがプロデュースしたブレンデッドウイスキーですね。バランスも良かったし、かつ結構特徴的でしたね。
25.グレンウィヴィス オフィシャル 4年、2018年蒸留、46.5度
香り:穏やかフルーティー、酸味、うっすらソルティ
味:バナナ、甘さ、酸味、ちょっとウッディ、ちょっとチョコレート感
ディンクウォールに2015年設立されたグレンウィヴィス蒸留所のオフィシャルリリースのバッチ2のものです。結構バランス良くて、かつまぁ値段もとっつきやすい感じでしたね。
26.安積蒸留所、2023 ED
香り:ちょっとピート、ちょっと酸、ちょっとハーブ
味:ピート、ちょっとスモーク、ちょっと酸味、ちょっとフルーティー
安積蒸留所のオフィシャルですかね?全体的にライトなバランスでしたね。
27.新道蒸留所 ニューメイク 60.0度
香り:やはりの焼酎感、ちょっと酸、ちょっとオイリー
味:甘さ、酸、ちょっとオイリー、ちょっとフルーツ
福岡県の新道蒸留所のニューメイクですね。ありがちな焼酎感があるのは否めないんですが、まぁ特徴的なものはあまり感じませんでしたね。
28.新道蒸留所 ニューメイク ピーテッド 60.0度
香り:ピート、ちょっとスモーク
味:ピート、スモーク、酸、ちょっと甘さ、ちょっとハーブ感
先のやつのピートバージョンですが、ピートのおかげで焼酎感が薄れて逆に飲みやすかったですね。
29.マルス信州 駒ケ岳シングルカスク 7年、2014年蒸留、60.0度
香り:良いピート、酸、うっすらウッディ、ハーブ
味:ピート、ハーブ、甘さ、酸味、フルーティー
ハイランダーイン本店向けの駒ケ岳のシングルカスクです。良いピート感で複雑味もあってよかったですね。
今回はいつものテイスティング会かと思いきや、本数29本と最大だし、全体的にバラエティ豊富な味わいだわで、かなり楽しめるテイスティング会でしたね。
バーンズさんで開催されたテイスティング会の中でもラダーさんのそれは早々に予約必至ですし、参加すれば結構な経験値を得られる会だと思います。ラダーさんとしては来年もまた開催してくれるようなことを言っていたので、バーンズさんの店舗かHPで情報を得て、参加できるようなら参加してみるといいかもしれませんね。私は次回も必ず参加しようと思っています。
あと、在庫のある物、このイベント以降に販売開始されるようなボトルは、ラダーさんに直接注文できる会でもあるので、飲んだ上で注文出来るというネット通販にはない、有り難い機会になっているのも貴重ですよね。
29本も記載していくと簡単な紹介だけでも長文になってしまうのがちょっと難点ですかね。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
では、今回はここまで!
コメント