今回はあまり聞かないローランドの新興蒸留所であるホーリールード蒸留所のオフィシャルウイスキー、アンビアのレビューをしていきます。
この蒸留所の情報をネットで検索すると、
「マッカラン蒸留所の元マスターブレンダーであるデイビット・ロバートソン氏と、カナダ人のカーペンター夫妻が2019年に創業した蒸留所であり、ローランド地方では約1世紀ぶりにできた新しい蒸留所です。また、ヘッドディスティラーのジャック・メイヨーは、エディンバラ大学で2014年に天体物理学の博士号を取得し、同年にヘリオットワット大学で醸造学と蒸溜学を修めたという異色の経歴だが、グラスゴー蒸溜所で働いた後、ホーリルード蒸溜所を創設するため参画しました。
高い煙突のような長いポットスチルがあり、スコットランドではこれまでグレンモレンジーの5.14mが最長でしたが、それをゆうに超える7mと最も長い構造をしています。ここでは、5種のモルトウイスキーの造り分けをしており、「フローラル」「フルーティ」「スイート」「スパイシー」「スモーキー」と名付けられており、それぞれ使用する麦芽や酵母、蒸留のプロセス、使う樽も異なっています。」
とあり、まぁ蒸留所の成り立ちとしてはあまり珍しくない感じではありますが、後半の方にある5種類の材料の使い分けをしているのがちょっと珍しい感じですね。
で、これがファーストリリースではなく、その前に「アライヴァル」という名前でファーストリリースされているようです。こちらはそもそも存在すら知らなかったので、今度探してみるか、バーで聞いてみて飲めるタイミングがあれば飲んでみようかと思います。
で、このアンビアですが、ネットの情報だと、
「スペシャルティモルトと酵母に関する知識を活用して、ベルベットのような質感と甘やかな味わいを表現するというコンセプトで誕生したシングルモルトです。
このウイスキーに使用されているモルトはディスティラリーモルトの他に4種のスペシャルティモルト(チョコレートモルト、ヴィエナモルト、クリスタル240、カラモルト)が使用されています。また、酵母はディスティラーズ酵母、ブルワリー酵母、ワイン酵母を含む合計10種が使用されています。原酒構成はバーボン樽原酒がメインで、オロロソシェリー樽原酒を少量使用。」
とのことですが、また不思議な単語が出てきます。スペシャリティモルト?なにこれ?と思うので、ちょっと調べてみました。
チョコレートモルト:ブルワーズモルトで、強く焙煎したモルトで、ダークチョコレートの風味やコーヒーのロースト香を与えてくれます。
ヴィエナモルト:これもブルワーズモルトかな?ウィーンモルトとも言われており、モルティさというかボディの方の影響強めのもの?
クリスタル240:カラメルモルトとも言われるもので、高温での焙燥によりカラメル化した麦芽で、ビールに色・風味・ボディをもたらす。
カラモルト:クリスタルモルトの1種らしく、これは麦芽風味メインなのかな?
なんか最初からいろいろ用意して、今後どの方向性に持っていくかという試行錯誤をしているのか、それともバリエーション豊富な方向性を複数リリースしていくのかという感じなのか判断しかねる情報ですね。
こいつはシングルモルト扱いなんで、この情報からするとヴァテッドなんでしょうね。
では、こいつのレビューをしていこうと思います。これに関してはテイスティングノートと私的コメントの併記をしていきます。
(テイスティングノート)
香りはキャラメル、濃厚なファッジ、デメララシュガーといった甘いアロマが広がります。
ベルベットのように滑らかな口当たりで、味わいはりんごやチェリーといったフルーツ、バニラの甘味と共に砂糖掛けのコーンフレークが感じられます。
フィニッシュにかけてペッパーがアクセントに加わり、ビスケットのようなモルトの香りが鼻に抜けて行きます。
スペシャルティモルト由来の甘味、酵母由来のフルーティさ、そして樽由来のバニラ感と温かみのあるスパイスがバランス良く広がる1本です。
(私的コメント)
香り:砂糖系の甘さ、ちょっと酸、穏やかフルーツ
味:穏やかフルーツ、バニラ甘さ、砂糖、ペッパー、ちょっと麦感
これ結構好みの味かもしれません。まーバランス型ではあるんですが、甘さ寄りですね。穏やか系を好む人は好きな方向ですが、個性を求める人はちょっとかなーという感じですね。
で、今回はハイボールも試してみました。
・・・甘さが前面に出てきます。後に出てくる要素が結構薄めなので、甘い系好きな人だったら大丈夫かなぁとは思います。モルティさはちょっと薄めなんで、ちょっと珍しい系としては提供できるんじゃないかなぁと思います。
また面白い感じのウイスキーを経験することができました。
今後のリリース情報をチェックしておこうかと思います。
では、今回はここまで!
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