2024年11月に発売された、愛知県高浜市のたまにわ酒店さんのプライベートボトルとしてリリースされたキングスバリーのオルドニー(キニンヴィのティースプーンモルト)、2008年蒸留、15年、60.6度のレビューをしていきます。
まずはオフィシャルのネットの情報を抜粋すると、
「今回はオルドニーという一般には聞き慣れない名前のティースプーンモルトを選びました。
グレンフィディック、バルベニーと言った人気蒸留所と隣接し、兄弟関係にもあるといえる蒸留所。
グランツやモンキーショルダーと言った世界的ブレンデッドモルトの原酒としての役割を担っているため、シングルモルトでの流通はもちろん、本ボトルのようにティースプーンモルトとしても市場にでてくることは非常に稀な商品です。
2008年蒸留の2024ボトリングで15年熟成でホグスヘッド表記ですが、色と味わいからシェリーホグスヘッドではないかと思われます」
とのことで、なかなか通な物を選んだと思います。
この前に別のボトラーズのグレンマレイをリリースされましたが、こちらは結構素直なグレンマレイだったんですよねー。だから今回は結構マニア向け?な方向性に行ったなぁと話を聞いた時は思いましたね。
選択はともかく、飲む人にとっては味が良ければいいということで、まずはストレートで味わってみます。
こちらはテイスティングノートと私的コメントを併記していきます。
(テイスティングノート)
香り:洋梨のコンポート、スウィーティ、インクのニュアンス、トフィー、古い家具、
味わい:煮込んだ果実、ホワイトペッパー、ビターキャラメル、火薬のニュアンス
フィニッシュ:余韻は長く、熟した果実とモルトの甘みがウッディなビターさと混ざり合う。
寒くなる季節に飲みたくなる温かみのある果実味と心地よい樽のビターさの奥に、ちょっと火薬感もあるひと癖あるユニークなタイプのモルトです。
(私的コメント)
香り:サルファリー?火薬?ウッディ、シェリー、ちょっとフルーツ
味:フルーツ、甘さ、辛みに近い刺激、スパイス、シェリー感、ちょっとウッディ、ちょっとビター
・・・結構癖の強い感じがまず鼻や口に来ますが、奥の方にフルーツや甘さがあるので、最初のインパクトを嫌いと思わなければ結構複雑かつ個性的なウイスキーだと思えるかと思います。ただ万人向けとは言えませんね。人を選ぶのは確かですが、経験としては結構いい感じですね。
で、SNSで「お湯割りにすると・・・」みたいな書き込みがあったので、こちらもやってみました。
香り:サルファリーは変わらず、フルーツ、ちょっとウッディ
味:刺激、甘さ、シェリー、フルーツ
一番特徴的な刺激がまずくるのは変わらずですが、奥にあるフルーツ感や甘さが結構早めに、それも結構強く表に出てくるので、これはイメージがちょっと変わりますね。飲み方としてはありかと思います。(まぁバーとかではあまりやらない飲み方ですがね)
お湯でこれなら水だとどうだ?と思ったので、トワイスアップにしてみました。
香り:ちょっと刺激、シェリー、フルーツ、ウッディ
味:シェリー、甘さ、ちょっとフルーツ、うっすらウッディ
これまた感じ方が違ってきました。刺激がなぜかちょっと薄まってきて、他の要素が表に出てきやすくなるのは共通なんですが、こうやって変わって感じるのが面白いですね。
最後にありがちなハイボールならどうだとやってみました。
香り:ちょっと刺激、他の要素もうっすら感じる
味:甘さ、フルーツ、ちょっとウッディ、ちょっと刺激
甘さやフルーツもあるんですが、刺激な感じも残っているので、結構特徴的なハイボールになっていましたね。要素がほぼ並行してくるので、刺激な感じが複雑さの一要素になって、これはこれでありだと思います。
ストレートの時にも言いましたが、これ結構特徴的なウイスキーだと思います。オフィシャルの情報にもあるサルファリーというか火薬というか、その香りと味をどう思うかで印象変わると思います。
私は経験として普通に飲みましたが、万人受けするとはちょっと言い難い個性的なウイスキーという言い方がいいかな、と思いましたね。ただオルドニー自体があまり出てこないウイスキーなので、コレクションとしてもいいかもしれません。
この記事を見て味わってみたいという方はたまにわ酒店のHPのこちらから購入してみてください。(記事作成時点(2024/11)でのリンクです)
これに関してはドシェリー系のウイスキーとかのようにパラフィルム巻かないである程度減らす&長期保存してみて変化を見てみるのも面白いかもしれませんね。予想ですが、刺激的な感じが和らぐのではないかと思います。
たまにわ酒店さんも面白い所を選んでくれたおかげで結構面白い記事になりました。ありがとうございます!
今後もPB出るようなら購入させて頂き、記事にしていこうと思います。
では、今回はここまで!
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